炭鉱が近くの島にあったおかげで、小さい頃は町は活気に溢れていました。
荒っぽいけど、大きい笑顔が沢山ありました。
…しかし、12歳の頃に炭鉱が閉山しました。
仲が良かった友人の親たちが次々に失業者になっていきました。
いつも、家に遊びに行くと仲良くしてくれた友人のおじさんが、
部屋にこもりっきりになりました。
顔を合わせても、笑顔を見せてくれなくなりました。
「この人は、いつも笑っている人」「この人は、明るい人」「この人は、優しい人」…
そんな風に、人それぞれに対して印象を持っていた僕は、衝撃を受けました。
「人って、こんなに変わるんだ…」
それは、人生で初めての気付きでした。
その後、僕が育ったまちは、人口が減っていきました。
別の仕事を求めて、引っ越していく人たちが増え始めました。
それによって、飲食店や生活用品店が潰れていきました。
そして、また人がいなくなっていきました。
その頃、周りの大人たちから口癖のように
何度も何度も聞いた言葉があります。
「学生の時が一番楽しいよ。」「働くって辛いぞ。」
その言葉の影響か?失業して変わっていく人たちを見た影響か?
僕はいつのまにか、働くことが怖くなっていきました。
働くことから逃げる…。
大学卒業前も、卒業後も、僕は就職活動をしませんでした。
それは、ずっと働くことが怖かったからです。
卒業前の半年間、ホテル経営学科に在籍していた僕は
ある大きなホテルで、インターン生として働いていた経験がありました。
ホテル経営学科に在籍していたのは、
ホテルが日常から離れていたのが理由でした。
ホテルだったら、楽しい旅行やデートで「楽しみにくる人」がいる。
そういう人達がお客さんだったら?
そういうお客さんにサービスしている人とだったら?
きっと楽しく働けるだろうと思ったからでした。
だけど、僕は結局そのホテルで
”働くことが嫌になる経験”をすることになりました。
「この仕事って終わってるからさ。」
「こんな仕事、辞められるなら今すぐ辞めたい。」
一緒に働く人たちは、いつも虚ろな表情でそう言っていました。
そして、僕に対しても
「どうせ、ここで働かないんでしょ?いいね。」
といつも言っていました。
その言葉通り、ホテル側からの誘いを断って、
就職することはありませんでした。
「働かないでどうにかならないか?」
卒業後、僕はとにかく、そればかり考えていました。
全く知識がない
ネットビジネスに手を出してみたりもしました。
結果、どうにもならず・・・
何もみつからず・・・
WEBマーケティングを行っていた会社にやむなく就職しました。
僕が勤めたのは、できたばかりの小さい会社。
そのため、当時知識ゼロだったWEBに関して、
一気に担当を何件も任されることになりました。
「何も知らない。何も提案できない。」
そんな状態で、いきなりの打ち合わせ。
その初めての打ち合わせは、入社して2日目のことでした。
もちろん、何を質問されても何も答えることができなかった僕は、
お客さんから、信頼を得ることはできません。
それが、何件も続きました。
「経験がないんだから、仕方ない・・・。」
「知識がないんだから、仕方ない・・・。」
そうやって、責任から逃れようとしていました。
だけど、やっぱりくやしかった。
お客さんの呆れている表情。
まるで自分が存在していないかのように、僕を視野から外し成立する会話。
くやしくて、仕方ありませんでした。
それから、毎日睡眠時間を削って勉強を始めました。
徐々にお客さんからの信頼を得られるようになり、
仕事の受注も増えてきました。
そうやって、余裕を持って周りをみれるようになった時・・・
お客さん達の中に「楽しく働いている人達」がいることに気付きました。
やりがいを熱く語ってくれる人。
お客さんへの想いを強く語ってくれる人。
仕事がどれだけ楽しいか教えてくれる人。
「楽しく働いている人っているんだ・・・。」
初めてそのことに気付きました。
その人達のおかげで
徐々に働くことに対してのイメージは良くなっていきました。
そして、一方で楽しく働いている人たちへの
憧れも大きくなっていきました。
「楽しく働くこと」への挑戦
「…おれの仕事、本当楽しくないし!」
勤めていた頃、僕にとって一番楽しい時間は「友達と話せる休日」でした。
そこで話していた話は
「学生時代の楽しい思い出」と「仕事への愚痴」になっていました。
そんなある時、僕は大事なことに気付けました。
「仕事は楽しくない。」「働くって辛い。」
昔、言われたその言葉を…
あれだけ嫌がっていたその言葉を…
僕自身が、当たり前に口にしていたことを。
途端に、将来に対しての怖さで頭がいっぱいになりました。
「このまま、愚痴を言い続ける人生で良いのか?」
「このまま、自分を可哀そうだと感じる人生で良いのか?」
「このまま、人のせいにする人生で良いのか?」
不意に、湧いて出たその疑問が、頭の中に住み続けました。
「変わりたい!」
そう思った僕は、会社の中で積極的に動くようにしました。
「もっと売り上げもアップしたい。」
「もっとお客さんにも貢献したい。」
「もっと新しいことにも挑戦したい。」
そう思い、色んなことを提案しました。
(↑振り返ってみると、かなり無茶なことも言いました。)
結局、ほぼ受け入れてもらえませんでした。
「会社のせいで、やりたいことができない。」
「自分が社長だったら・・・」
そんなふうに人のせいにすることが増えていきました。
お客さんへの提案も、ベストだと思ったことを言えず
会社の方針に合わせてしまうようになりました。
「自分の責任で、自分の思うように仕事がしたい。」
そうして、「起業」という選択に気持ちが傾いていきました。
貯金20万円からの起業
勤めていた会社を退職し、
26歳の時に友人2人と共に株式会社マインドプラスを設立しました。
当時の貯金額は20万円。人脈なし、実績なし、資金なし。
自宅のキッチンで起業しました。
だけど、なぜか根拠のない自信だけがありました。
「これで、好きに生きられる。」
「これで、楽しく働ける。」
ワクワクで、胸がいっぱいでした。
しかし、まったく結果は出ませんでした。
起業から数か月は、0~5万円程度の給料で生活していました。
いかに会社を継続させていくことが大変なのか?
どれだけ甘い感覚で起業したのか?
自分がどれだけ生意気だったのか?
を思い知らされました。
「好きに生きられる」どころか、食事もまともに摂れない日々。
「楽しく働ける」どころか、笑顔も一切なくなる日々。
僕は当時、結婚したばかりでした。
それなのに、妻に何もしてあげることができませんでした。
周りの結婚したばかりの友人たちから
「海外旅行に行った」
「妻にブランド物のバッグをプレゼントした」
という話を聞くたびに、自分が情けなくなりました。
いつか絶対に期待に応える!!
挽回するため、とにかく必死でがんばりました。
しかし・・・
どれだけホームページで宣伝しても、
何百人に会いに行っても、
ただの一人もお客さんになってくれませんでした。
すっかり売ることに自信をなくした僕は、
「人に売ってもらおう」と思うようになりました。
営業会社の知り合いを作りました。
売れたらマージンを支払う契約で、一緒に営業先に同行してもらいました。
お客さんになってくれる人は、数名いました。
だけど、前よりもつらい状況に追い込まれました。
当時、僕がやっていた売り方は
「安値で売ること。」
とにかく、お客さんに
「いくらだったら、買ってくれますか?」
と訊いていました。
その結果、
「安いから」という理由だけで買うお客さん
ばかりを抱えることになりました。
結果、お客さんとの信頼関係を築くどころか、
クレームや割に合わない仕事ばかりの日々を送ることになりました。
平気で、約束を忘れられる。
いくら提案しても、相手にしてもらえない。
深夜に携帯に電話が鳴って、お客さんから怒鳴られる…。
ストレスから顔に吹き出物ができ、腹痛で眠れない日々が続きました。
仲が良かったはずの起業メンバーとも、揉め事が頻繁に起こるようになりました。
いつしか、一言も会話しないのが当たり前になっていきました。
自分の人生の誤解が解けた瞬間
お金もない。信頼もない。仲が良かったはずの人とも仲が悪くなっていく・・・。
そんな中で、なぜこういう状態になったのかを徹底的に話し合いました。
その結果、見込み客、顧客、協力会社から
「安い」以外の「価値」を理解してもらえていないということに気付きました。
いえ、正確に言うと
「安い」以外の価値を自分たちが伝えていなかったことに気が付きました。
「安いから、買ってください。」と伝えて、
「安いから、買った人」に対して、不満を持っていたことに…。
そのことに気付いてから、
次々に、僕は自分の勘違いに気付くことになりました。
僕は、結局ずっと
誰かのせいにして「逃げていた」こと
に気が付きました。
小さいころの大人たちの言葉のせいにして
働くってことから、逃げて・・・
ホテルで出会った同僚たちの言葉のせいにして
就職から、逃げて・・・
勤めていた会社のせいにして
会社から、逃げて・・・
そんな自分が嫌で起業したはずなのに
お客さんのせいにして、逃げかけていたこと
に気付くことができました。
自分のそんな思考を全部捨てようと思いました。
そして、逃げることで得ようとしていた「楽しく働く」を
自分でつくっていこうと決意しました。
人のせいにするんじゃなくて・・・
自分ですべて背負っていく。
すべてを自分の責任にして、
すべてを成長に変えていく。
そう自分に固く誓いました。
そのために、僕がたどり着いた答えは
「伝えられる人」になることでした。
伝えられる人になるということ
伝えられる人になろうと決意した僕は
自分の価値を伝えるってことから始めました。
価値さえ伝われば、
もっと丁寧に扱ってもらえる。
「ただ、安いから買った」じゃなくて・・・
「この人は、自分にとって必要な人だ!」
そう思ってもらうことができれば・・・
怒鳴られることもなくなる。
相手にしてもらえるようになる。
ドタキャンされることもない。
と思い始めました。
…だけど、なかなか自分の価値が思いつきませんでした。
何を伝えれば良いのか?わかりませんでした。
勝手に意識しているライバル会社と比べても…
うまくいってる憧れの会社を真似しようとしても…
答えは出てきませんでした。
そんな時に、ふとしたことで大事なことに気が付きました。
「伝える先には、相手がいること」に。
愕然としました…。
今まで、自分が相手のことをどれだけ考えていなかったか?に気が付きました。
「…こんなんで、お客さんなんて来るわけなかった。」
初めて、お客さんのことを考え、自分が大きな過ちを冒していたことに気が付きました。
どうやったら集客できるのか?
どうやったらお客さんは来るのか?
そればかりに、頭が支配されて
どうやったらお客さんが幸せになるのか?
を考えていませんでした。
その後、
徹底して、誰に伝えたいのか?どうなってほしいのか?
そのために、何ができるのか?
をひたすら考えるようになっていきました。
ホームページをリニューアルし、
ブログを開設し、
毎日毎日、試行錯誤しながら伝え続けました。
すぐに成果は出ませんでした。
沢山の失敗もしました。
だけど、その失敗からも必死で学びました。
自分に足りないことから目を逸らすことなく、受け止めるようにしました。
足りないことを、学びにも行きました。
そうやって、すべてを糧にして伝え続けました。
飛び込みやテレアポなどの営業を一切行うことなく
ブログやホームページで「価値」を伝えることに注力しました。
それから、数か月後・・・
ブログとホームページで集客ができるようになりました。
それから、半年後・・・
値段を上げても、価値が伝わることで集客数は増えていきました。
そして、何より「大好きなお客さん」が増えていきました。
お客さんのことも自分自身も、人の可能性を信じて疑わないコーチの方。
お客さんへの思いやりがいっぱいで、ひたすら努力しているコンサルタントの方。
お客さんが大好きで、お客さんの笑顔を見るために常に技術を磨かれているエステティンの方。
どんなに辛い状況でも、いつも笑顔でお客さんに尽くしているセラピストの方。
そんなお客さん達と出逢えるだけでも嬉しいのに・・・
「私の仕事、やってくれますか?」
そう言って依頼してくれる。
「これだったら、私楽しくできます。」
笑顔で、実践してくれる。
「やっぱり、マインドプラスさんに頼んで良かった。」
そうやって、感謝してくれる。
そして・・・
「マインドプラスさんのおかげで、人生が変わりました。」
泣きながら、そう言ってくれる人たちまで現れてきました。
お客さんに会うのが嫌で嫌で仕方なかった過去が、
幻だったかのような時間を過ごしました。
「明日、あの人に会える。」
「明後日は、あの人に会える。」
毎日が楽しみで仕方なくなりました。
ようやく、「楽しい働き方」を手に入れることができました。
そして、僕のブログやホームページを見た方達から
「講座をやってほしい」というご依頼をいただくようになりました。
そして、起業してから1年後には、講座を開催するようになりました。
正直、ビビりながらスタートした講座でした。
びくびくしながらスタートした講座でしたが、
最初の頃の受講生の方達が、
「新規集客」や「売り上げアップ」という結果を出されました。
それだけでも、天にも昇るほど嬉しかった。
一生懸命に話を聞いてくださって・・・
役に立ててくださる人がいるのが嬉しかった。
あれだけ、お客さん達から怒鳴られたり、
いくら提案されても、相手にされなった僕が・・・。
そして、その中のおひとり・・・
ある起業したばかりの方は、テレビにも取り上げられました。
そして、出版までされました。
そして、それを
「マインドプラスさんのおかげ」だと、周りに伝えてくださいました。
それから、また参加者が集まり・・・
また結果を出していただいて、周りに伝えてくださる。
そうやって、本当に沢山の方達に講座にご参加していただきました。
そうして、今(2019年12月)起業して12年目の今・・・
開催したセミナー数は500回を超えました。
参加者数は5000名を超えました。
起業してから3年後に
事務所は、恵比寿に移転しました。
それから2年後には、
講座専用ルームも増やしました。
取材も沢山受けるようになりました。
本も3冊出版させていただきました。
講演の依頼も増え、トークショーまでやらせていただいています。
沢山の方からご要望いただいた経営者向けのスクールも、
すでに35期を迎えています。
そして、僕はスクールの参加者の方達から
さらに大きな沢山の学びと成長をいただきました。
講座に来ていただいた時・・・
一円も稼いだことがなかった方が、1年後に憧れの雑誌に連載を持ちました。
東京に引っ越してきたばかりの方が、1年後に夢だったラジオのレギュラー番組を持ちました。
派遣会社に勤めていた一営業マンの方が、毎月100人を集める講師になりました。
ほとんど自宅から出たことなかったデザイナーさんが、スクールを開講し、出版しました。
コーチングをスタートされたばかりの方が、オリンピック選手を育てました。
リピーターが一人もいなかったエステサロンオーナーさんが、予約2か月待ちのサロンをつくりました。
・・・
今まで、出版された方だけでも30名を超えています。
みなさん、最初に出逢った頃は、自分に自信を持っていませんでした。
だけど、スクールの時間の中で
理想を描いていただいて、
そのための方法を・・・幸せに歩んでいける方法を
みつけていただく中で、
目を輝かせながら、楽しそうに行動されていきました。
そうして、次々に結果を出されていったのです。
そうやって、沢山の方が活躍されている姿を見て、
僕はある答えにたどり着きました。
今、どんな場所にいても・・・
今、どんな状態であっても・・・
それでも理想を追い続ける人は、その理想にたどり着ける。
理想を叶える方法さえ知っていれば。
その答えは、今までもこれからもずっと変わらないものです。
だから、僕はずっと「理想を叶える方法」をお伝えしています。
働くことを怖がった日々。働くことが嫌だった日々。起業してうまくいかなかった日々。
お客さんから求められなかった日々。お客さんから信頼されなかった日々。
そんな日々があったからこそ、僕はそういう状況の人達の立場に立つことができます。
そして、「どうすれば良いか?」を伝えることができるようになりました。
『楽しく働く』
小さいころ、働くことが怖かった頃には想像もしていなかった自分のその姿。
それは、結局・・・
いくら憧れても、いくら考えても、自分だけでは叶えることはできませんでした。
だけど、起業してうまくいっていなかったあの日に・・・
「伝える相手」をはじめて考えたあの日から・・・
沢山の人と出逢い、その人たちが幸せになる姿を見せてもらって
ひたすらに学ばせていただきました。
そして・・・
ずっと憧れていた『楽しく働く』は実現していきました。
そう。うまくいかなかった頃に、
「楽しく働く」を自分でつくっていこうと決意した僕は
結局、自分一人では何もできませんでした。
出逢った沢山の方達の幸せに貢献させてもらえたからこそ、
「楽しく働く」を実現することができたのです。
だから、これからも
僕は沢山の方達の幸せに貢献するために伝え続けます。
『伝えられる人』になることで楽しく働く人を増やしていきます。
いつの日か、全ての大人が
「働くって楽しいよ」と子供たちに心からの笑顔で伝えられるように・・・。
全ての子どもたちが、「早く働きたい」と心から思えるように・・・。
春明力の評判
いちかわあやこさんからの声
初めてお会いする前から「春さんっていうすごい人がいてね」
という評判を聞いておりました。予想を遥かに上回る、すごい人だと思います☆
どんな業種であっても、真摯に向き合ってくれます。良いことは良い、ダメなことはダメと言ってくれます。迷っている人に、エンジンをかけるのがとっても上手い方だと思っています。
で、面白いんですから。笑 会話のひとつひとつ、行動のひとつひとつが勉強になります☆
丸橋史子さんからの声
セミナー、3周年パーティと短期間でお会いさせていただき、
より深~く春明さんとふれあえました^^とっても共通点が多くて「自分」に置き換えてしまいます(笑)ご自身の幸せは向き合う人の幸せと考えていらっしゃるのではないのかな。だから、信念が身を結び現状がおありなのだと思います。
成功されているのに甘んじず、自分よりも「人」を大切にする。
学びたいところ満載!のステキな男性です☆
石下 貴大さんからの声
強い軸を持っていて人を惹きつける人です。ブログ×ホームページ勉強会がずっと満席を続けているのも、そのクオリティはもちろんのこと、その人柄が大きいのではないかと思います。私自身、ホームページをお願いしていますが、どんどん新しいことにチャレンジし、よりいいものを創り出す姿勢にいつも刺激をいただいております。一見怖そうと思われるみたいですが、とても優しくかっこいい男です。
樋口真奈美さんからの声
とっても温かみのある穏やかな人。春さんの発する一言一言は、常に相手の事を考えているのが分かります。ブログの文章からもお人柄が伝わり、
「この方から学びたい!」といきなりエフェクターズスクールに申込みしました。私の直感は正解でした。今後もずっと、学ばせて頂きたいと思う人です。
春明が今、情熱を傾けているもの